不動産担保ローン用語集です、実際のお取引やお考えの際に活用ください。※ 説明は日本貸金業協会の書籍から抜粋参考しております。

不動産担保ローン用語集 50音順から検索

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は行

配偶者貸付けに係る契約

当該個人の年収等では過剰貸付けとなって貸付けができない場合に、配偶者の年収等を合算して返済能力の調査を行った上で締結される貸付けに係る契約のこと。この契約を行う場合には、当該配偶者の同意が必要とされる。

配当要求

既に他の債権者の申立てにより進行している競売手続に参加し、その競売手続における売却代金から配当の支払いを要求すること。配当要求をすることができるのは、債権者の中でも執行力のある債務名義を有する者など一定の要件を満たす者に限定される(民事執行法 51 条 1 項)。

白紙委任状

委任事項を空欄にしたままの状態で交付される委任状のこと。白紙委任状が交付される場合でも、他人に何かを委任する場合には、委任事項を限定するのが一般的であるが、受任者や、それを入手した第三者が委任事項を補充するため、委任者が委任した事項以外の委任事項の記載がされるという形で悪用されやすい。

破産

債務者が総債務を完済する見込みがない場合に、裁判所の監督の下に破産管財人が債務者の全財産を強制的に換価して、総債権者に平等の割合で分配(配当)し、清算することを目的とする倒産処理手続。破産手続の進行については、各裁判所でその運用に個性があり(特に東京地方裁判所、大阪地方裁判所。「東京方式」や「大阪方式」などといわれる)、実際の運用面においては、事件の進行方法や必要書類などについて各裁判所ごとの対応が必要である。

破産管財人

破産手続において、破産財団に属する財産の管理及び処分をする権利を有する者(破産法 2 条 12 項)。裁判所により、1 人または数人の破産管財人が選任され、債務者の財産の管理処分権は、原則として破産管財人に移行する。

破産原因

破産手続開始決定の実質的要件。破産原因には、支払不能、支払停止、及び債務超過がある。

反社会的勢力

暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人のこと(監督指針Ⅱ -2-6)。反社会的勢力をとらえるに際しては、暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標榜ゴロ、政治活動標榜ゴロ、特殊知能暴力集団等といった属性要件と、暴力的な要求行為、法的責任を超えた不当な要求といった行為要件とに着目することとされている。

媒介

他人の間に立って、両者を当事者とする法律行為の成立に尽力する行為。商行為の媒介をすることを業とする者について、商法には仲立人に関する規定がある(商法 543 条)。仲立人は、事前に結約書(仲立において所定の事項を記載した契約成立を示す書面、仕切書・締約書ともいう) を交付していることを前提として、自己の媒介により当事者間に契約などの法律行為が成立した後でなければ報酬を請求することができない(商法 550 条)。

賠償額の予定

債務不履行に基づく損害賠償請求権が発生した場合の損害賠償額について、あらかじめ契約で定めておくこと。営業的金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定については、その賠償額の元本に対する割合が年 2 割を超えるときはその超過部分について無効とされている(利息制限法 4 条)。

罰金

犯罪を犯した者に科される刑罰の 1 つであり、強制的に金銭を取り立てるもの。罰金は 1 万円以上とされているが、減刑により 1 万円未満とすることもできる(刑法 15 条)。

パスポート

旅券のこと。旅券法に基づいて発給される、国籍や身分に関する事項を証明する公文書。海外渡航に際して、これを発給した国の政府によってその国籍保有を証明するとともに、渡航先の国に対してパスポート所持者の人身保護を要請するものである。パスポートには、国籍、氏名、生年月日、性別、旅券番号等のほか、その者の写真が掲載されている。

被相続人

相続される者。相続は被相続人の住所において開始し(民法 883 条)、相続人の範囲は、被相続人の配偶者、子、直系尊属又は兄弟姉妹というように、被相続人を中心に決定する(民法 887 条、888 条)。

被担保債権

債権のうち、担保物権による担保の対象(他の債権に先立って優先的に支払われる対象)となる債権のこと。債権の種類や金額などによって特定されるのが一般的である。

否認権

破産手続開始前になされた破産者もしくはこれと同視できる第三者の行為の効果を覆滅させる権利であり、破産管財人が、破産手続開始決定後に行使することができる。否認権が行使されると、否認権の対象となった行為により流出した資産等が破産財団に回復され、債権者に対する配当の原資となる。

被保佐人

精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者で、家庭裁判所から保佐開始の審判を受けた者(民法 11 条、12 条)。被保佐人が民法 13 条 1 項各号の行為をするには、原則として保佐人の同意を得なければならない。また、特定の法律行為について家庭裁判所の審判により保佐人に代理権が付与されることがある(民法 876 条の 4)。

被補助人

精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者で、家庭裁判所から補助開始の審判を受けた者(民法 15 条、16 条)。被補助人の行う特定の行為について、家庭裁判所の審判により、補助人に同意権(民法 17 条)が付与され、又は代理権(民法 876 条の 9)が付与されることがある。

表見代理

一定の要件を満たす場合に、無権代理人の行為の効果を本人に帰属させることを認める制度。具体的には、代理権授与表示があった場合、代理権が与えられているが、当該行為は、その与えられていた代理権の権限外である場合、代理権が消滅した後の行為の場合、及びこれらを複合的に組み合わせた行為の場合(民法 109 条、110 条、112 条)に、表見代理が認められ得ることとなる。

ビッグデータ

大量かつ複雑なデータの集合。従来の一般的な情報システムでは処理が困難な程度の複雑さと量を持つデータであり、非常に多くのシステムを並列化して処理するソフトウェアが利用される。情報技術(IT)の普及?? によってビッグデータの対象となり得る電子データが大量に生み出されており、人工知能(AI)等を活用したビッグデータの処理により新たな?? イノベーションが期待されている。

ファイナンシャルプランナー

一般に、個人や世帯の人生設計に伴う収支面について情報提供・資産形成・資金計画等の助言をする者。ファイナンシャルプランナーは、一般に、資産運用や税制、住宅ローン、年金・ 保険・ 相続の金銭に関する側面等を取り扱う。

ファイナンスリース

リース会社が、ユーザーの選定した物件をメーカーから購入し、ユーザーとの間で締結するリース契約に基づいてユーザーに貸し出す仕組み。ファイナンスリースにおいては、一般に、①リース期間の途中で契約を解除できず、②リース会社がリース契約に要する諸費用(物件価格はもちろん、金利や諸税、保険料等)の全額がリース料に含まれる「フルペイアウト」とされている。そのため、単なる物件の賃貸借というよりも、資金をユーザーに貸し付ける代わりに物件そのものをユーザーに貸し付ける「物融」としての性質を持つといえる。

フィデュシャリー・デューティー

金融事業者における顧客本位の業務運営。2017 年 3 月 30 日に金融庁が公表した「顧客本位の業務運営に関する原則」によってこの原則が示されている。金融事業者は特定されておらず、「顧客本位の業務運営を目指す金融事業者」に幅広く採択されることが期待されている。ここでは① 顧客本位の業務運営に関する方針の策定・ 公表、②顧客の最善の利益の追求、③利益相反の適切な管理、④手数料等の明確化、⑤重要な情報のわかりやすい提供、⑥顧客にふさわしいサービスの提供、⑦従業員に対する適切な動機づけの枠組み等といった 7 つの原則が示されている。

フィンテック(Fin Tech)

金融を表すFinance と技術を表すTechnology を組み合わせた造語。インターネットやスマートフォン、人工知能(AI)の普及によって、主に情報技術(IT)を活用した新しい金融サービスが数多く誕生しており、金融機関以外の事業者も多く参入している。フィンテックによるサービスは多岐に渡るが、主な消費者向けサービスとして、①電子マネーや暗号資産を用いた決済や個人間送金サービス、②個人の収入・ 支出を銀行や証券、保険等の資産データを取り入れて行う資産管理サービス、③人工知能(AI)等を活用した資産運用支援サービス、④インターネット等を使った出資や資金募集、寄付金を募るクラウドファンディング、⑤インターネット等を使った金銭の貸し手と借り手をマッチングするソーシャルレンディングなどがある。

不完全履行

履行期に債務は履行されたが、不完全であり債務の本旨に従った履行がなされていないこと。履行期前に不完全な履行がなされても、その後履行期までに完全な履行がなされれば不完全履行とはならない。例えば、卸売商が小売商に納品した商品の品質保証期限を大幅に過ぎていたという場合、債務の本旨に従った履行とはいえず不完全履行に当たる。

負担付贈与

贈与契約において、受贈者に一定の給付義務を負担させる贈与。負担付贈与については、贈与者が、その負担の限度において、売買契約における売主と同じく担保の責任を負い(民法 551 条)、また危険負担、解除等の双務契約に関する規定が準用される(民法 553 条)。

不動産登記簿

不動産に関する事項を公示するために磁気ディスクをもって調製され登記所に備えられるもの。一筆の土地又は一個の建物ごとに作成され、不動産登記簿に記録される電磁的記録が、登記記録である。登記記録の内容を確認するには、登記事項証明書(登記記録に記録されている事項の全部または一部を証明した書面、不動産登記法 119 条 1 項)等の交付を受けて行う。この登記事項証明書等は、法務局の窓口または郵送で請求する(請求書を提出する)ことができるほか、オンラインによる請求も認められている(ただし、その交付をオンラインによることはできない)。登記事項証明書等は、利害関係等がなくても、誰でも取得することができる。 登記記録は、表題部・権利部(甲区・乙区)から構成されている。

不当利得

法律上の原因がないのに、他人の財産や労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした場合における当該利益(民法 703 条、704 条)。利益を受けた者を受益者といい、損失を被った者を損失者といい、受益者はその受けた利益を損失者に返還する義務を負う。

不法行為

加害行為によって被害者に生じた損害の賠償(損害のてん補)を加害者に負担させて被害者の救済を図る制度(民法 709 条)。例えば、自動車事故を起こして、ある人が他人に損害を与えた場合は、加害者・被害者の間に契約関係がなくても加害者に不法行為が成立し、加害者が被害者に対して損害賠償責任を負う。損害賠償責任が発生する原因には、不法行為と債務不履行がある。両者は、ともに違法に他人の利益を侵害することから生じる責任という点で共通性があるが、債務不履行責任は、基本的に、あらかじめ契約関係のある者の間で成立するのに対して、不法行為責任はこのような契約関係を前提としない点に違いがある。

紛争解決等業務

指定紛争解決機関の「紛争解決等業務に関する規則」に定める苦情処理手続、紛争解決手続、協力の要請及び相談申出への対応に係る業務並びにこれに付随する業務をいう。

物上代位

担保物権の目的物が売却、賃貸、滅失又は損傷したことによって債務者(担保権設定者)が受けるべき金銭その他の物に対して担保権者が権利を行使することが認められること(民法 304 条)。抵当権、質権及び先取特権について認められる。なお、この権利の行使のためには、金銭等の払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。

物上保証人

自らが所有する物を他人の債務の担保に供した者。例えば、自己所有の不動産に他人の債務を担保するための抵当権を設定した者が物上保証人に該当する。債務者がその債務を履行しなかった場合などに物上保証人が設定した担保権が実行されると、担保権を設定した目的物の所有権を失うことはあるが、担保権実行によっても満足し得ない残債務があっても、債権者は物上保証人に弁済を請求することはできない。ただし、この場合、物上保証人は、保証債務に関する規定に従い、債務者に対して求償権を取得する(民法 372 条、351 条)。

物的担保

債務者がその債務を履行しない場合に、債務者あるいは第三者の特定の財産から他の債権者に優先して債権の回収を行うことができる担保のことをいい、担保物権ともいう。

分別の利益

複数の保証人がいる場合において、各保証人が、債権者に対し、主たる債務の額を保証人の数で除した金額のみ支払えば足りること(民法 456 条、427 条)。例えば、主たる債務の額が 100 万円で保証人が 2 人いる場合、各保証人は 50 万円ずつ支払えば足りる。連帯保証人には分別の利益はない。実務上、分別の利益を認めると保証の担保機能が減殺されることから、特約により、主たる債務全額について各保証人が共同保証する(保証連帯)や分別の利益を有しない連帯保証とすることが一般である。共同保証人が弁済すれば、主たる債務者への求償はもちろん、共同保証人間でも求償することができる。

プライバシーポリシー

企業が取得し保有する個人情報の取扱いを定めたルール。個人情報保護方針とも呼ばれ、インターネット上のWEB サイトにおいて公表されていることがある。個人情報保護法に規定する個人情報の第三者提供におけるオプトアウトを表明されていることがある。また、プライバシーポリシーにおいて企業の免責事由が定められることがあるが、これが消費者に一方的に不利である等一定の要件を充たす場合には消費者契約法により無効となることがある。

併科

2 つ以上の刑罰を同時に科すこと。罰金と懲役・禁固がその例であるが、死刑が科される場合(刑法 46 条 1 項)や、無期懲役又は無期禁固が科される場合(刑法 46 条 2 項)には、基本的に他の刑は併科されない。

変造

真正に成立した文書等に、不正に手を加えて異なる価値を作出する行為。刑法上、その客体によって通貨変造罪(刑法 148 条)、有価証券変造罪(刑法 162 条)、文書変造罪(155 条 3 項、156 条、159 条 2 項)がある。

偏頗行為

破産者が特定の債権者に対してだけ弁済したり担保を供与したりする行為。例えば、弁済、更改、譲渡担保の設定などがこれに当たる。偏頗行為は、債権者平等に反する行為であり、破産管財人による否認の対象となる。

別除権

破産手続開始の時において破産財団を構成する財産につき特別の先取特権、質権又は抵当権(譲渡担保、所有権留保も含まれるとされる)を有する者がこれらの権利の目的である財産について破産法 65 条 1 項の規定により行使することができる権利(破産法 2 条 9 項)であり、具体的には、別除権者は、破産手続によらずにこれらの担保権の権利を行使することができる。

弁済充当

債務者が、同一の債権者に対して、同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合、及び 1 個の債務の弁済として数個の給付をしなければならない場合に、弁済として提供した給付が全ての債務を消滅させるのに足りないときに、どの債務の弁済にあてるかを定めること。第一に、当事者の合意があればそれに従う(民法 490 条)。第二に、弁済をする者が、給付の時に弁済を充当すべき債務を指定することができる(民法488 条 1 項)。第三に、弁済をする者が指定をしないときは、弁済を受領する者が指定する(民法 488 条 2 項)。これらによって弁済充当の方法が決まらないときは、民法 488 条 4 項の定めに従うこととなる。なお、元本、利息及び費用を支払うべき場合の充当については、順次、費用、利息及び元本に充当される(民法 489 条 1 項)。

ペイロールカード

労働者に支払う給与を資金移動事業者の口座に直接振り込めるようにする制度。現行の労働基準法では、労働者に支払う賃金は現金による直接支払又は銀行口座への振込が義務づけられており(労働基準法 24 条、労働基準法施行規則 7 条の 2)、ペイロールカード制度を導入するための法整備が検討されている。

法定上限額

利息制限法 1 条(利息の制限)及び 5 条(元本額の特則)の規定の例により計算した金額。保証料の契約で定める保証料が法定上限額から主たる債務者について支払うべき利息の額を差し引いて計算された金額を超えるときは、その超過部分について無効となる。

法定相続人

民法によって定められた相続人。被相続人の配偶者は常に相続人となる(民法 890 条)。第一順位の法定相続人は子であり(民法 887 条 1 項)、子がない場合は直系尊属が相続人となる(民法 889 条 1 項 1 号)。いずれもない場合には被相続人の兄弟姉妹が相続人となる(同項 2 号)。

法定相続分

民法によって定められた相続分。配偶者は常に相続人となり(民法 890 条)、その他の親族については民法 887 条及び 889 条の定めに従って法定相続人が決まる。配偶者と各順位の相続人との間の法定相続分は、民法 900 条等に従って決まる。①配偶者と子が相続人である場合の法定相続分はそれぞれ 2 分の 1 である。②配偶者と直系尊属が相続人である場合の法定相続分は配偶者が 3 分の 2、直系尊属が 3 分の 1 である。③配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合の法定相続分は配偶者が 4 分の 3、兄弟姉妹が 4 分の 1 である。各順位での相続人が 2 人以上いる場合は、その相続分は人数に応じて均等に分けられる。

法定代理人

民法の規定に基づいて代理権が発生する場合の代理人。法定代理人は制限行為能力者ごとに定められている。未成年者については親権者及び未成年後見人、成年被後見人には成年後見人、被保佐人については保佐人、被補助人については補助人が法定代理人となる。

法定利率

法律によって定められる利率。当事者間で利率を定めなかった場合や交通事故における損害賠償等の遅延損害金を計算する場合などには、利率は、利息が生じた最初の時点における法定利率によることとなる。法定利率は年 3% である(民法 404 条 2 項)。法定利率は 3 年を 1 期として期ごとに見直される。見直しに際しては、日本銀行が公表する「貸出約定平均金利」の過去 5 年間の平均値を指標とし、前回見直した時と比較して 1% 以上の差異がある場合にのみ、小数点以下は切り捨てた 1% 刻みで決定されることとなる。

法的整理

倒産処理手続のうち、その手続が法律に規定されており裁判所が関与するもの。法的整理は、会社の再建を目指す再建型整理(民事再生、会社更生)と、会社を解体整理する清算型整理(破産、特別清算)に分けることができる。

法律行為

一定の法律効果を発生させるための法律要件。契約の成立に必要な申込みの意思表示や承諾の意思表示などが法律行為に当たる。法律行為については、私的自治の原則及び契約自由の原則が重要である。私的自治の原則とは、権利主体(個人・法人)は、私法上の法律関係を自己の意思に基づいて自由に形成することができるとする原則をいう。そして、取引については、契約するかしないか、誰を相手とするか、いかなる契約内容とするか等について、当事者間で自由に定め得るとする契約自由の原則として具体化される(民法 521 条・522 条 2 項)。

保佐人

被保佐人の保護者として、保佐開始の審判とともに家庭裁判所の職権で選任される者。保佐人は、家庭裁判所における審判により、被保佐人のために特定の法律行為について代理権が付与されることがある(民法876 条の 4)。また、被保佐人が単独で行う行為について同意をする権限を有し、保佐人の同意なくなされた被保佐人の法律行為は、取り消すことができる(民法 120 条 1 項)。

補充性

保証債務の性質の 1 つであり、保証債務は主たる債務が履行されないときにはじめて履行されるべき二次的な債務であるという性質のこと。補充性の現れとして、民法上、催告の抗弁権(民法 452 条)と検索の抗弁権(民法 453 条)が定められている。

保証意思宣明公正証書

事業用融資に関する一定の保証契約等について、保証人になろうとする者の保証意思を公正証書として表示した文書。個人による保証・根保証のうち、事業のために負担する金銭の貸渡し等によって負担する貸金等債務を主たる債務とする個人の保証契約等については、原則として、その契約締結の日前 1 か月以内に、保証人になろうとする者が保証債務を履行する意思を公正証書で表示しなければ、保証契約の効力を生じない(民法 465 条の 6 第 1 項 3 項、465 条の 8)。民法(債権法)改正により新たに設けられた制度である。

保証料

営業的金銭消費貸借上の債務を主たる債務として、主たる債務者が保証業者に支払う保証の対価。保証料については、債権者が受領する利息との関係で一定の上限が課されている(利息制限法 8 条)。

補助人

被補助人の保護者として、補助開始の審判とともに家庭裁判所の職権で選任される者。補助人は、家庭裁判所における審判により、被補助人のための特定の法律行為について代理権が付与されることがある(民法876 条の 9)。補助人には、被補助人が行う法律行為のうち、家庭裁判所の審判により補助人の同意を要するとされた行為について、同意権及び取消権を有する(民法 17 条 1 項、120 条 1 項)。

保有個人データ

個人情報取扱事業者が、開示、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止、消去及び第三者への提供の停止を行うことのできる権限を有する個人データのこと。なお、一定の個人データは除外される(個人情報保護法 2 条 7 項)。

本人特定事項

自然人である場合には氏名、住居(本邦内に住居を有しない外国人で政令で定めるものにあっては、主務省令で定める事項)及び生年月日をいい、法人である場合には名称及び本店又は主たる事務所の所在地をいう(犯罪収益移転防止法 4 条 1 項 1 号)。

母子健康手帳

妊娠の届け出をした者に対して、母子保健法に基づいて市町村及び特別区から交付されるもの。母子手帳とも呼ばれる。 母子健康手帳には、妊婦健康診査等といった健康診査、保健指導の母子保健サービスを受けた際の記録や、予防接種の接種状況の記録がなされるなど、妊娠期から乳幼児期までの健康に関する重要な情報が管理される。