不動産担保ローン用語集です、実際のお取引やお考えの際に活用ください。※ 説明は日本貸金業協会の書籍から抜粋参考しております。

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あ行

青色申告決算書
不動産所得、事業所得又は山林所得のある青色申告承認申請書を所轄税務署長に提出した者等が、確定申告に際して作成し、税務署に提出する書類。青色申告決算書は、損益計算書、月別売上(収入)金額及び仕入金額、貸倒引当金繰入額の計算、給料賃金の内訳、専従者給与の内訳、青色申告特別控除額の計算、貸借対照表等を記載する欄で構成されている。

遺言
民法上、被相続人の意思を尊重する観点から、遺言をすることによって、各相続人について法定相続分と異なる相続分を指定することが認められている(民法 960 条以下)。遺言があれば、まずその内容が優先されるが、遺言があっても形式に何らかの瑕疵があればその遺言は無効となる。この場合や遺言がない場合は、遺産分割(協議・調停・審判)、法定相続によることとなる。なお、遺言は、遺言をする者(遺言者)の死亡後に効力を生じ、遺言者にその意思を確認するのは困難であるため、民法上、遺言者の意思を明確にし、遺言に関する紛争を避けるため、法律の定める一定の方式に従った遺言でなければ無効であるとされている(民法 967 条以下)。

遺言書
遺言書(普通方式)には、自筆証書遺言、公正証書遺言及び秘密証書遺言がある。自筆証書遺言は、遺言者が遺言書の全文・日付および氏名を自書してこれに押印することで作成される(民法 968 条 1 項)。証人などの立ち会いも必要なく、遺言したこと自体を秘密にしておくことができる反面、容易に作成できるため、方式の不備、偽造・変造や隠匿等の危険がある。公正証書遺言は、公証人が公正証書で作成する遺言である(民法 969 条)。秘密証書遺言は、まず、遺言内容を記載した証書に遺言者が署名押印し、これを封筒に入れて封をした上で、遺言書に押印をしたものと同じ印で封印する。さらに、この封筒を公証人と 2 名以上の証人の面前に提出し、自己の遺言書である旨等を申述し、公証人が遺言者および証人とともに署名し印を押すことで、有効とされる遺言である(民法 970 条 1 項参照)。秘密証書遺言は、遺言内容を秘密にでき、さらに変造等の危険も少ない遺言の方式であるが、手続が煩雑である。

遺産分割
被相続人が残した相続財産をそれぞれの相続人の相続分に応じて分割すること。被相続人が遺言で、分割の方法を定め、または、これを定めることを第三者に委託したときは、この遺言に従って遺産分割を行う(指定相続分、民法 908 条)こととなる。遺言のない場合あるいはその遺言が無効の場合には、遺産分割協議による方法、遺産分割の調停または審判を申し立てる方法、訴訟による方法で遺産分割を行うことができる。

意思能力
自分の行った行為の法的結果を判断することができる精神的能力のこと。意思能力を持たない者は意思無能力者と呼ばれる。意思能力が備わるのは概ね 6 歳〜 10 歳程度とされ、幼児や重度の精神障害者・泥酔者は意思無能力者とされることがある。法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は無効である(民法 3 条の 2)。
意思表示 一定の法律効果の発生を求める意思を表示する行為。確定的に有効な意思表示をするには、意思能力及び行為能力を有している必要がある(民法 3 条の 2、5 条、9 条、13 条 4 項、17 条 4 項)。また、意思表示が無効とされる場合として、心裡留保(民法 93 条)、虚偽表示(94 条)があり、取り消し得る意思表示として、錯誤(民法 95 条)、詐欺による意思表示及び強迫による意思表示(民法 96 条 1 項)がある。
一般社団法人
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律に基づいて自然人の集合に権利能力が付与されたもの。一般社団法人は、その名称に必ず「一般社団法人」という文言が入り(一般社団・財団法人法 5 条)、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることで成立するため(一般社団・財団法人法 22 条)、その登記を調べることによりその存否を確認することができる。

委任契約
委任者が受任者に、法律行為をなすことあるいは事務の処理を委託し、受任者がこれを承諾することによって成立する契約である(民法 643 条・656 条)。法律行為の委託をするものを委任といい、その他の事務処理を委託するものは準委任というが、これらの間に法律上の効果の点で違いはない。

違約金
債務を確実に履行させる等の目的で、契約等に定めることより、履行遅滞や履行不能があった場合に徴収される金銭。違約金は、損害額の評価の困難を避けるために、あらかじめ損害賠償義務者が支払わなければならない賠償額を定めた「損害賠償額の予定」と推定される(民法 420 条)。

遺留分
相続財産の一定部分を一定の範囲の相続人に留保するもの。被相続人は、遺言により自らの財産(相続財産)を自由に承継させることができるが、一定の財産を承継できると考える相続人の期待も一定程度保護することが妥当と考えられることから認められたものである。遺留分の保障を受けることのできる者を遺留分権利者といい、遺留分権利者は、法定相続人のうち配偶者、子・孫など及び直系尊属に限られ、兄弟姉妹は除外されている。遺留分の割合は、相続人の構成によって定められており、相続人が直系尊属のみの場合は 3 分の 1、それ以外の場合は 2 分の 1 である(民法 1042 条)。

印鑑登録証明書
市区町村に印鑑の登録を受けている旨を証する書面(印鑑登録証明事務処理要領第 3  1)。印鑑登録証を提示し書面で交付を申請した登録申請者又はその代理人に対して直接交付される。印鑑登録証明書には、登録された印影と登録者の住所、氏名、生年月日等が記載される。

姻族
一方配偶者と他方配偶者の血族との関係。婚姻により生じる配偶者の親や兄弟等の血族と他方配偶者との関係と、自身の兄弟等の配偶者と他方配偶者の関係の両者を指す。三親等内の姻族は親族とされている(民法725 条 3 号)

売渡担保
担保の目的となる動産などをいったん債権者に売却し、債務の弁済がなされたときに債務者が買い戻す約定で動産の所有権などを債権者に移転する形態の担保。債権の額に比べて過大な価値の物件などを担保とすると、債権者がこの所有権等を取得することによって不当に利益を得る可能性があるため、物件の価額と債権額との差額を清算する義務が認められている。

運転経歴証明書
運転免許証を自主返納した者等の自動車等の運転に関する経歴を表示した書面(道路交通法 104 条の 4 第 5 項)。自主返納から 5 年以上経過していたり、交通違反等によって免許取消しとなった場合には運転経歴証明書の交付を受けることはできない。平成 24 年(2012 年)の犯罪収益移転防止法施行規則改正によって、銀行等によって運転経歴証明書を本人確認書類として使用できることとされた。

運転免許証
道路交通法に従って車両等の運転を免許するために交付される書面(道路交通法 92 条 1 項)。運転免許証の有効期間は、その取得の日から 3 回目又は 5 回目の誕生日を迎えるまでの年数であり、当該年の誕生日の該当する月の前後 1 か月の間に更新をすることができる。犯罪収益移転防止法上の本人確認書類の 1 つである(同法施行規則 7 条 1 項 1 号イ)。

営業
商人が営利を目的として同種の行為を反復継続すること。商人とは、自己の名をもって商行為をすることを業とする者をいうほか、店舗等によって物品を販売することを業とする者や工業を営む者は商人とみなされる(商法 4 条)。したがって、医師の医療行為や弁護士の業務は営業に該当せず、農業や漁業のように店舗を持たずにその生産物を販売することも営業には該当しない。また、「営業職」という言い方をされることがあるが、もっぱら賃金を得る目的で物を製造し、又は労務に従事する者の行為も営業には該当しない(商法 502 条但書)。

営業的金銭消費貸借
債権者が業として行う金銭を目的とする消費貸借のこと(利息制限法 5 条 1 号)。営業的金銭消費貸借には、利息制限法上、みなし利息や保証料などについて、一般の金銭消費貸借とは異なる規制がなされている。

NPO 法人
特定非営利活動促進法の定める特定非営利活動を行う特定非営利活動法人。特定非営利活動とは、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とし、かつ、保険・ 医療・福祉の増進を図る活動等の 20 種類の分野に該当する活動として特定非営利活動促進法に定められているものをいう(特定非営利活動促進法別表(第 2 条関係)。

※ 説明は日本貸金業協会の書籍から抜粋参考しております。